絵を描く時に、自分のアタマで思い描いたとおりにならなかったケースってありますか。今回お話するコンテストに応募した作品は、「ソレ」がもっとも強く出ているものだと思ってください。
タイトルにある、「第一回いちあっぷ杯」というのはMUGENUPの姉妹サイトで行われたコンテストです。2017年06月14日 ~ 2017年07月28日開催。
結果は落選でした。
ここからはコンテストに向けて私がどのように取りくんでいったのかを、作品やラフと共に振り返っていきます。
MUGENUP STATIONで次の応募先を探していたところ、偶然「第一回いちあっぷ杯」を知りました。
参加条件は、オリジナル作品で一つ以上の工程でデジタルツールを使うこと。概要を読んだあとすぐさま参加を決意。
制作にとりかかったものの、Photoshopをひらいて勢いのままに筆を進めてしまって、描けば描くほど「あれ?なんか思ってたのと違う方向にいってるような…」と混乱。
今にして思えば、この頃は本格的に描きこむ前のラフ確認をあんまりしていなかったので、色味にしろ、構図にしろ、キャラクターの服にしろ、詰めの甘いところがぼろぼろ出てしまうことがよくあったなあと。
その結果、いままで描いた中で一番、自分の脳内イメージと仕上がりにギャップがある作品です。もう恥ずかしすぎてしょげる。
唯一うまくいったと思えるのはウサギだけです。兄の飼っていたウサギがモデルなのですが、自分のスマホでたくさん撮影しました。資料に大活躍。
サンキュー兄貴とウサちゃん。
【サイズ】4864×6890px 350dpi
【ソフト】PhotoshopCC
【制作時間】25時間

テーマが「月・星・太陽の女神と、その御使いたち」でした。月の女神に仕えているのがウサギたち。本当はもっと装飾的なわく線で囲って、神話とか宗教画みたいな感じにしたかったのですが、当初の計算とかなりズレました。

テーマをもっとシンプルに、「月の女神と御使い」にするとしたらこのスケッチをもとに描いていたかもしれません。

これはカメラロールを見ながらウサギをスケッチしたもの。
兄貴のウサギは、興奮するとよくテーブルの角を曲がるときに自慢のドリフトを見せつけてきたものです。ネザーランドドワーフって体は小さいけど、びっくりするほどアクティブ。

月の女神様。

太陽と星の女神様。みんな姉妹です。

太陽の女神様。頭飾りとかもっとこだわればよかったなあ。
制作の手順みたいなものを、明確化するのとしないのとではやはりまったく違いますね。
2017年ごろまでは行き当たりばったりなところもあったので、このあたりから徐々にモノクロでラフを描いて、レイヤーのカラーモードで色を載せて全体的な雰囲気をチェックする方向に変えていったと思います。
特に大きいサイズで描くときはどうしても時間がかかるので、ペース配分したり、自分の能力をただしく把握しておかないと詰まってしまいますね。
一発勝負で乗りきろうとするのではなく、複数のラフ案をさきに用意しておく、時間がかかりそうなパートを考慮しておく。練習以上のことをやろうとしない。などなど、学ぶものはたくさんありました。
このコンテストでは自分の絵の描き方や手順について、もっとスムーズに進める方法を模索しないといけないなと感じました。
まあ、イチバン気をつけないといけないのは、時間をかけて完成させた時の高揚感に酔いしれてしまうこと。醒めたときがもう悲惨です。深夜のテンションで創作に打ちこんで、次の日に見なおしてみたらものすごく恥ずかしい感覚に似てる。
コンテストへの応募が無事に済んだときの満足感と安堵感ってスゴイ。もう少し自分の作品に対しても冷静になれないものか。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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